介護家族の心のケア① ~ 感謝の気持ち

2008年3月30日日曜日

家族が介護するということは 都合の良い面不都合な面の両面があると思います。

実の親を介護するのかパートナーの親を介護するのか。それが父親なのか母親なのか。介護する家族が男性なのか女性なのかによっても異なると思います。
介護というのは両者の関係の歴史で 様々な状況が想定されるということはよく言われますよね。

両者の関係が上手くいっていた場合は 比較的スムーズに介護が進むことが多いのではないかと思いますが、大切なポイントは お互いに感謝の気持ちを忘れないということだと思います。
感謝のことば、たとえば「ありがとう」の一言のある介護現場では 基本的な介護家族の心のケア はしっかりなされているのではないでしょうか。



 
 

パーキンソン病の人が飲食中に咳をしだしたら
嚥下が悪くなっていることを疑う必要があるかもしれません。
そのまま放置していると食べ物は食道にいかず気管の方に入り誤嚥性肺炎肺炎をおこします。

肺炎を予防するために 胃に小さな穴をあけてチューブから胃の中に食べ物を入れる胃ろう(経管栄養)という手段があります。以前は鼻からチューブを入れていましたが鼻腔内がただれてしまうなど様々な弊害がおこることがあるようで、最近は胃ろうにすることが多いようです。
胃ろう造設は簡単な手術で数時間で終わる手術です。

胃のあたりの皮膚にプラスティックの蓋のようなものがとりつけられます。
食事の時にはその蓋を開けてチューブをつなぎ ドロドロのお粥状のミルクセーキのようなものをチューブでおよそ2~3時間かけて点滴のように落としていくものです。

メリットは誤嚥性肺炎をおこしにくくなりますが、デメリットは噛まないので顎の筋肉がおちて口が開閉がしにくくなります。その方の体調にもよると思いますが眠っている時間が長い人はお喋りする言葉が聞き取りにくくなるかもしれません。(モゴモゴと何を言っているかわからない状態です)

胃ろうを増設しない場合は、誤嚥性肺炎を繰り返し体力を落としていく可能性は大ですし、栄養不良で体力が落ちていくのを見守るしかありません。家族本人は増設するかしないかの判断ができる状態ではありませんでしたので、私に委ねられかなり迷いましたが 胃ろうの増設することを決断して良かったと思っています。

パーキンソン病・便秘の悩み

2008年3月24日月曜日

便秘はパーキンソン病の症状と考えられているようで
三日に一度ぐらいの排便が苦痛の時は薬を飲んだ方が良いようです。

基本的には食物繊維の多く入ったものを食べる、水分を多くとるということですがうちの家族の場合 便秘時にはウィダーインゼリーを飲むと だいたい30分以内排便がありました。

排便は生活の質を大きく左右し
おなかの不快感はその日の精神状態にも影響します。

いろいろ試しましたがパーキンソン病症状による
食事での排便調整は非常に難しかったです。
トイレに座らせては排便が出来ずベッドに戻し 戻したらもよおすという繰り返しで 1日中トイレ介助をしているような日が続き 介護者として体力的にも精神的にもかなり参ってしまった経験があります。

パーキンソン病・急に体が動かなくなる

2008年3月23日日曜日

パーキンソン病の症状には
電気のスイッチを入れたり切ったりするときのように
急に動けなくなったり突然に良くなって動けるようになる現象があります(オン・オフ現象

このような症状が現れた時には ドクターに相談しましょう。
お薬の調整をしてくれるはずです。

私の家族の場合には オンオフ現象ではありませんが
通常は震えていない手が震えてくることがありました。
難しいことを要求されて困ったり、不満に思ったときなどストレスがかかったときに現れたような気がします。

このとき 早めにそのストレスから解放してあげると 手の震えが止まりました。

パーキンソン病は病気が進行したり治療の間に
すくみ足、すり足、小刻み歩行などの症状で歩行が困難になります。

小刻み歩行やすり足には腕を大きく振り足を高く持ち上げる気持で歩くことをお勧めします。

また 家族は本人と一緒に 「イチ・ニ・イチ・ニ」と声かけをしながら歩くと 意識して足を高くあげて歩くことが出来ると思います。

第一歩が踏み出しにくい時には すぐに足を出さずに一歩後ろに下がってから一歩踏み出す。
あるいは 踏み出すときに 前方向に物をまたぐようにして一歩踏み出すと歩きやすくなりますよ。

家の中であれば 床に見えやすい色のビニールテープや割り箸を貼っておき それをまたぎながら前に進むのも一つの方法です。

パーキンソン病の薬と他の薬の飲み合わせ

2008年3月19日水曜日

風邪薬、抗生物質、睡眠薬などはパーキンソン病の薬と一緒に飲んでも問題がないと一般には言われています。
今、飲んでいるパーキンソン病の薬を自分の判断で中止することの方が問題です。

しかし胃腸の薬、高血圧の薬などはパーキンソン病症状を悪くすることがあるようです。
他の薬を飲むとき、他の診療科で診察を受ける場合は 主治医に相談しましょう。

おまけ・・・

サプリメントは食品です。薬ではありません。
は動物実験を繰り返して安全性が認められたものですが
サプリメントはあくまでも食品で 安全性については不確かです。

たとえば血糖値を下げる薬を飲みながら血糖値を下げるというサプリメントを飲んでいたらどうなるのでしょう。サプリメントについても薬と併用するときは医師・薬剤師に尋ねたほうが良いでしょう。

パーキンソン病の人はよだれが出て 洋服がベチョベチョになることがあります。

唾液が多く出ていると思いがちですが 
唾液が出てもすぐに飲み込めないために
唾液が口の中にたまったり 外に流れ出てきてしまうようです。

絶えず意識して 口の中の唾液を飲み込むように心がけた方が良いようです。

パーキンソン病の薬は効くものほど副作用があるようです。
副作用は嘔気や食欲低下のようですが、多くの場合一時的なもののようです。
症状に適した薬を飲むことで、副作用が少なくなり症状が改善されるようです。

ドクターが決めた一日の薬の量や服薬回数を守って飲むようにしましょう。
自分の判断で薬を中止したり、一日に飲む薬の量を調節してはいけません。
これは基本中の基本です。
薬を急にやめると、症状や身体の状態が急に悪くなることがあります。

私の家族の場合、私が何日か留守にした間に 本人は薬を飲み忘れていました。
急に体の中の薬の濃度が下がり
体が動かしにくくなり足が絡んで転びました

それが原因で横紋筋融解症(俳優・中尾彬がチョット前に患った病気)になりました。
非常に危険な状態になりましたが 結果、体は比較的動けるまで回復しました。
但し 指先の動き・感触の鈍さは後遺症として残りました。

横紋筋融解症 という病気は 飛行機などにずっと座っているとお尻が痛くなりますがそのような状況でも病気のようです。元気な皆さんも気をつけましょう。

パーキンソン病の診断について

2008年3月17日月曜日

パーキンソン病の症状にはかなりの個人差があります。
専門医が診れば、代表的な症状を持つ患者さんの診断はさほど難しいことではないようです。

私の家族の場合、何人かのドクターに診てもらいましたが病名がわかりませんでした。
あるとき、まったく違う科で働く看護師さんに「パーキンソンみたいな歩き方ですね」と言われました。
その一言が治療の一つのきっかけとなったことは確かです。

そんなあるとき 広報で「歩きにくい方、難病の方の相談会」という記事をみつけ
診てもらうことになりました。
そこでは症状を説明し、ドクターが両手を握ってブラブラとする程度でしたが
すぐに病名がつきました。

難病であることは残念なことでしたが ハッキリと病名がついたことで
本人はとても安心し 以降そのドクターを信頼しきっていました。 

パーキンソン病
身体をうごかすために神経に命令を送るドパミンが不足することによって発症すると考えられています。

パーキンソン病の症状は、手が振るえることはよく知られていますが 
筋肉が固くなる、動作が惜しくなる、姿勢を保つことが困難になるという 4大症候が現れます。
またすり足、小刻み歩行なでおの歩行障害
声が小さくなる、食べ物を飲み込みにくくなどの運動症状
便秘、トイレが近くなる、よだれが出るなどの生活関連症状
元気がなくなる、幻視・幻覚などの精神症状が現れることがあります。

歩行障害運動症状ご本人の生活の質を大きく左右しますが
生活関連症状精神症状は 介護家族が大きく巻き込まれる部分です。

パーキンソン病の治療の目的は、症状の改善と長期にわたる生活の質の維持です。
症状を軽くする方法、治療(BBS:脳に刺激を送る)が開発されてきています。
しかし、まだまだ現状では症状が重篤な方向に進むことを遅らせることを目的とした投薬が主たるものです。

投薬・理学療法・作業療法・嚥下訓練などを上手に組み合わせて 症状と上手に付き合うことをお勧めします。
長期にわたる闘病が予想されます。
まずは 病気に対する知識を身につけて 家族としてどのように向き合っていくべきかを考えることも必要でしょう。
 

介護に伴うストレス

2008年3月13日木曜日

介護というのは子育てと違い 衰えていくおとなのお世話をすることです。
これは想像以上に厳しいのです。

例えば
介護者が要介護者の衰えていく姿を受け入れられないことが原因の一つです。
これは近親者であればあるほど受け入れられないことだと思います。
(病気に対する理解不足もあるかもしれませんが)

またある人は、要介護者との関係性があることでしょう。
これには要介護者との歴史があるのでなかなか難しいのですが これも近親者であればあるほど様々なことが絡み合ってストレスの原因になることもありますよね。

ストレスを軽減させる自分の許容量を増やすことが必要で
ストレスを水に例えると それを受けるバケツから水があふれ出るのを防ぐこと。
つまりバケツを大きくし それでもダメなら バケツに穴をあけることでが必要だそうです。
発散チャンネルを増やすことも必要で 有酸素運動リラックスすることが効果的だそうです。

私はこの穴をあけるのが下手で 
介護はすでに終わっているのに  なんだかモヤモヤ
そのときのことを思い出しては ため息をついたり。

私の経験から言えることは
いつまで続くかわからない介護ですが その場をこなすのではなく
後悔しないような介護をするよう心がけることだと思います。
将来、ストレスを抱えずに楽に生活ができると思いますよ。


おまけに 要介護者の素直な感謝の気持ち「ありがとう」の一言がもらえれば
ストレスはほとんど解消できるのですが
ウチの場合は難しかったです。 。。




頑張らない介護 Part2

2008年3月8日土曜日

介護をしているときは特に 「〇〇をしなければならない」 は禁句です。
手を抜く方法を常に考えて行動することを提案します。

たとえば
を大事にしているのであれば 手作りのおいしいものを作り 掃除で手抜きをしたり
清潔・衛生を大事にしているのであれば 洗濯・掃除は一生懸命にして
食事づくりは少し手を抜き 買ってきたお惣菜と野菜やお豆腐と組み合わせるとか。

疲れた体を休ませるため。
ちょっとだけ頭を働かせて
衣食住の何に拘り 何に手を抜くか考えてみてはいかがでしょうか。

因みに 私は衛生に拘り
様々な感染症から身を守れるように出来るだけポイントを絞って掃除、洗たくをしていました。
そのかわり 家の外回りの雑草、落ち葉などの掃除には
目を向けないよう、 気付かないようにしていました(笑)

どこか一か所の手を抜く 気持ちが楽になり 無理な力が入っていた体も楽になるような気がするのは私だけでしょうか。

頑張らない介護?

2008年3月7日金曜日

介護をしているご家族に「頑張らないで介護をしてください」と言われることがままあります。

具体的に何について言っているのか定かではありませんが
介護をするには ある程度頑張らなければできないことですよね。
奇異な言葉です。

介護は子育てと同様 忍耐です。

たとえば ゆっくりしか動けなくなった人に介助をすればすぐに目的に到達できます。歩くのが遅ければ車いすに乗せて移動してもらえばすぐに目的地に着きます。食べるのが遅ければ どんどんと口の中に押し込んでしまえば早く食べられるかもしれません。しかしその人のいま持っている能力を最大限に引き出してあげることが重要です。それはリハビリにもつながるのです。

根気強く見守るには家族の忍耐の頑張りは不可欠だと思います。

「人脈日記」みんなその日まで① 
            「呼吸器の母 12年の介護」 より

ALS(進行性の難病・筋委縮性側索硬化症)のお母様を12年間介護をされたご家族のお話。
ALSは、ご自身の意識はしっかりしていながら 体が動かなくなる病気。
呼吸器をつければ長く生きられる。
しかし呼吸器をつけるために気管切開すれば話ができなくなる。
ご本人は長く生きられる分、家族に迷惑をかけるという気兼ねがあり
ALSの患者さんの80%以上は呼吸器をつけずに亡くなっていくという。
家族の辛さ、切なさ。これは悪くすることは遅らせられても良くなることのない難病特有の心理だ。

「死にたい人間なんていない」
そして「そんなことをしないですむ世の中にしたい。だれにもいずれやってくる、その日。その日まで、生きる。」とある。

ご本人の究極の選択、
その選択を見守る周囲のご家族の心境を考えると

私の経験から言うと 在宅介護とは衰えていく家族の現実を受け入れることとの闘いでもある。
介護最中のご家族、将来残されるご家族の こころのケア をすることは
在宅介護の層が広がり、継続し生活の質の向上につなげるためには不可欠ではないだろうか。

リハビリ用の靴 本当にそれで良いの?

2008年3月6日木曜日

様々な疾患で歩きにくくなった方がよく履かれている靴はいくつかのお決まりがありますね。


私の見聞きした経験上、入院先の病院等でリハビリを担当する理学療法士の方は
ご家族の経済の負担を考えるのか 「バレーシューズでも結構です」とたいていおっしゃるようです。


でも あの足の甲の薄い靴に 動きにくくなった浮腫んだ足を押仕込んで歩いてはたして歩きやすいの

かどうか。私たち健康な者も快く歩くことが出来るものなのかどうか。疑問に思います。


5千円前後出せば歩きやすい上におしゃれな靴がたくさん出てきています。
足が不自由なのですから そんなに靴も傷まないと思います。

おしゃれな靴を履くことで 「お散歩に出かける」 という目標も出来れば、辛いリハビリも少しは頑張れるのではないでしょうか。

一度専門店を覗いたりカタログ見るとお気に入りのものがみつかるかもしれませんよ。



足にフィットしやすい部品のついた軽くてやわらかい靴 その人にあった靴がきっとあるはずです。


あなたの大事な方のために ほんのちょっとだけ時間をかけて あなたが足を実際に入れてみて


履きやすいものを 探してみてはいかがでしょうか。 

浮腫んだ足にやさしい靴下

2008年3月3日月曜日

介護用用品というのは なぜあんなに高価なのでしょう。

確かに 靴下の履口や肌着のゴム部分はやわらかいゴムを
使っていて非常に履きやすく袖ぐりも大きく着やすくなっています。
でも洋服でも肌着でも共通して言えるのは品質もさほど良くないですよね。

第一おしゃれとはほど遠く・・・
おしゃれというわけではない私でさえ アレを着させられたら
さびしいです。
生きているハリ・楽しみ・リハビリをする気力も落ちるのではないでしょうか。

そこで私は 浮腫んだ足に優しい靴下として 
足首にあまりフィットしないやわらかめのゴム網のさほど高価ではない靴下を購入。
そして 購入して数週間はラップの芯などを靴下の中に入れて
履口をいっぱいに伸ばしてから履いてもらうようにしていました。

足首に食い込むことが防げるので 履いていて
楽なようでした。

浮腫んだ足にやさしい靴下 Part2

2008年3月1日土曜日

浮腫んだ足に靴下をはかせると ゴムの跡がついて益々血流が悪くなります。

そんな時には足首部分の無いソックス(スニーカー用の室内履きのようなもの)を履いて
足首にはスパッツをして靴下のように足を覆います。

浮腫んでいても足の出しいれがしやすい足首無しのソックスと 緩めのスパッツ。
この組み合わせであれば 男性の大きな足の人にも対応出来ます。
また足首をふんわりと包むので 普通の靴下よりも温かいようですよ。
おすすめです。