行き着くところはヘルパー?

2009年2月27日金曜日

先日まで働いていた会社の同僚4人(全員がつい最近辞めた)と就職先について2時間ほど議論をした。

50歳を過ぎて就職活動をしても 15年以上仕事のブランクがあるということで落とされる。
一人はお子さんの体調がすぐれない期間があり パートを何件か繋げて10年以上働いているが働き口が無いという。
私だけかと思っていたら 同じ年頃の友人も皆落とされっぱなしとのことだった。
もう一人は教員免許もあり教員をしていたこともあり 図書館司書 学芸員、何の機会だかわからないが機械の一人は運転免許も持っている。おまけに大学院にまでいって考古学の勉強もして研究室で働いていたこともある。そんな優秀な彼女でさえ 何回履歴書を出しても 何回面談に行っても落とされる。面談にまでたどりつかないこともしばしばで 我々残り3人と同じ状況。35歳ぐらいのときであれば、これだけ資格があればどこでも就職できたのにとぼやいていた。
「年齢」と「継続した仕事がない」ということがネックだという結論になった。「今まで培った人間関係、ネットワークでその人たちの能力をコーディネイトして起業する」というのも一つの手だという話にもなった。

一方求人の多いのは介護職と 皆口をそろえて言う。そして続けて出てくる言葉は「ヘルパー関係だけはやりたくない」と。 偶然私たちはヘルパーへの就職を望まなかったわけだが、働き口が無いからヘルパー介護職につこうという人も多いと思われる。先日の「派遣が切られた人の受け入れ口」という話も同様だが、もっともっと志を高く持って介護施設に就職して丁寧な質の高い介護をしてもらいたい。それはショートで親を預けた経験。ヘルパーの資格のために実習に入った経験からだ。それには社会的に認められた仕事となるように。「皆が嫌がることをよくするわね」という尊敬の念ではなく、他人の命を預かる尊厳を守る素晴らしい仕事についていると褒められるような地位に格上げして 医者と同様 命を預かる仕事なのだからのように高給にできないものか。 厚労省の舛添さんに是非 介護職の社会的地位の向上のためのアクションをお願いしたい。


 

外国人が介護する

2009年2月17日火曜日

短期で入ったアルバイト先に 外国人留学生がいた。
祖国で学んできた日本語が古くて 日本では全く役に立たないという。
たしかに 「うざい」とか「やばい(最近はすごく良いという意味に使うようだが)」「~じゃん」という言葉は当然のことながら祖国の日本語の先生は教えないだろうし、もしかしたらそのような言葉あるいは言葉の意味も知らないかもしれない。

一方 外国人による老人介護が始まった。
祖国では看護師ということで とてもこころのこもったお世話をしているように映像から見受けられた。
1年間 日本語を学んで現場に出たら 習ってきた日本語と全く違う言葉ばかりだという。私は50代前半だが 私の親は一人は大正生まれでもう一人は昭和生まれ。この二人の間でも言葉は違っていた。大正生まれの親は「皇居」のことを「宮城(きゅうじょう)」と言っていた。二人の間の年齢差は10年あるかないかの差しかないのに使う言葉が違う。

ある場面で「かしこそうな顔をしている」と言われたら「かしこい??どういう意味??」と言ってパニックになっていた。生活習慣はもちろんだが 言葉の壁は大きい。
その上 3年以内に介護士の試験にパスしないと日本では働けないという。介護の世界はどういうわけだか難しい言葉が多い。たとえばベッドから車いすに移動するのを「移乗」と言ったり、日本人であっても感じの羅列で意味不明の言葉が多いように思う。その意味不明の言葉を日本人であっても仕事をしながら勉強して意味を理解して暗記して合格するのは並大抵なことではない。政府は3年後までにに介護士として自立した人を養成して輩出するつもりらしいが大変なことに乗り出してしまったものだ。その分の予算で時給と地位をあげるアクションをして 私のようにヘルパーの資格を持っているペーパーヘルパーを呼び起こす手段を考えた方が確実なプランだったのではないか。3年後が心配だ。 

今までは 「老人」イコール「ボランティア」として その活動を美化してきた日本の風土・体制にあるのだと思う。これからますます増える団塊の世代の方々が正真正銘の老人に仲間入りした時にも ボランティアがどうのこうのと言っているうちは 介護の世界の改革は進まないだろう。
今の団塊の世代の人たちは それ以下の世代に比べてボランティアというものに意欲的のように思う。それでも回っていかない時代に今現在突入しているのだから 今のうちに大きな立て直しをしないと 医療で延命した老人があふれ、 施設にはお世話をする人がほとんどいない状態で・・・大きな改革をする勇気のあるやる気のある政治家に一刻も早く改革してもらいたい。
 

 

在宅介護で家族に報酬があったら・・・

2009年2月14日土曜日

日本テレビで介護現場を扱っていた。
かの有名な しおじい が在宅で介護をしている人が外でアルバイトをするより 在宅で介護をしている人に報酬を出せば家で介護をする人も増えるだろう。現場では介護員が不足しているが在宅が増えて実質介護員の不足が補えるのではないかという話だった。

またある人は(誰だっったか名前も顔も忘れてしまった) 相続の際に介護した人もしない人も平等に分けるという今の相続に関する法律にも問題がある。介護をした人を優遇するような法律に変えるべきだとも言っていた。

たしかに。おまけに相続税も軽減するとか何かあってもよいのかもしれない。
ちょっと気になったのは しおじいは現役バリバリの老人だからか 切羽詰まったものを感じた。そう感じたのは私だけだろうか。

介護施設に預けると人で不足のためにオムツをさせられるが オムツにするがために益々ケアに時間がかかるということもあるのではないだろうか。オムツにするからオムツ交換に時間がかかり 寝たきりも作る。車いすに座っていても交流する人である介護員不足だからを話すこともしないから 頭がはっきりしなくり こころが内に向くから寝たきりになる。寝たきりになるから褥瘡などのケアに手間がかかる。うちの父を施設に預けていたらこんな悪のスパイラルになっていたと思う。 実際、ショートに預けるのは出来るだけ短くしてせいぜい長くて二泊にしていたが、それでもQOLがダウンして帰ってきていた。話す相手がいないとか オムツをさせられたとか もう不満がいっぱいで姥捨て山にでも捨てられた気分だったのではないかと思う。

私もヘルパー二級の資格は持っているが 食事介助や話し相手は出来るが それ以外のトイレ介助などもろもろは毎日毎日1日中十分にやってきて もうやりたくない。うんざりだ。50歳を過ぎて就職口があるのは介護員ぐらいしかないが こんな私でも活躍できる職種を作ってくれれば もしかしたら介護員として就職するかもしれない。

食事介助などはボランティアあるいはボランティアのようなおまけの業務として支えられている傾向があると思われるが 尊厳をもった食事と排泄を行うことは人間の最低の権利である。ましてやこれからますます老人が増える中で ボランティアで支えるというご都合主義の政府の政策には疑問を感じる。孫元、権利を守るためには ボランティアではなくしっかりと責任をもったケア持続可能なケアを考えるべきだと思う。

口腔ケアで病気予防

2009年2月4日水曜日

3年前の2月家族の用事で預けてショートステイに預けていた父が肺炎になり 緊急に入院した。早いものだ。

その数か月前にショートステイから がらがら声で帰ってきた。その頃はショートステイに行くと何やら文句ばかり言って帰ってきていて 大声で怒鳴ったというような話をしていたので怒鳴りすぎて声をからして帰ってきたのかと思っていた。しかし今考えると あの時に肺炎になりはじめていたのかもしれない。

またショートステイから帰って鼻をかむとよくティッシュが黒くなっていた。空気が汚れているのだろう。その上 口腔ケアも十分でないため 肺炎を起こしやすい状況にあったのではないだろうか。 口腔ケアの重要性がその割に知られていないのか。それもあるだろうが 時間をかけられないという口実のもと十分な口腔ケアがなされていないのが現実でとても本末転倒で残念なことだ。

肺炎球菌ワクチンをしようと思いながら 目先の用事で先延ばしにしていたのがいけなかったのかと当時はとても後悔した。

今年はインフルエンザが猛威をふるっているようで わが家の近くの老人病院では院内感染でお年寄りが死亡している。今さらインフルエンザのワクチンをしても抗体が作られるまでには時間がかかり間に合わないが 歯と歯肉の間と舌のケア、うがい、手洗い、マスクでも予防は出来るようだ。歯ブラシに加えデンタルフロスや歯間ブラシ、舌ブラシなどを使うとより容易に念入りなケアが出来て これであれば肺炎もインフルエンザもかなり予防できる。

ミニ情報介護をしていた当時 歯医者さんのみで扱っているバトラーの洗口液で最後に口をゆすいで仕上げをしていた。これはドラッグストアで売っているものに比べて非常にすぐれものでお勧めだ。もし興味があれば検索してみてください。

失業者が介護施設に?

2009年2月1日日曜日

先日某大学の教授二人と某大学の職員用レストランで食事をしてきた。
メンタルケアの講座で講義をしてくださった先生だ。
先生が介護家族のメンタルケアの組織を立ち上げそろそろ活動に入るということで 私も仲間に入れていただけるかどうかの いわば面談のようなものだ。
・・・とはいえ、先生に御馳走になってきてしまったのだから 面談になるのかどうか???

2時間ものあいだ いろいろなことを話てきた。
その中で 失業者の再雇用先として 介護施設が提案されていることについて話題にあがった。
一人の先生は 介護員不足で外国からホスピビリティのある労働者を雇うのはとても良いことだが
失業したから介護施設にという安易な考えに腹が立つという話だった。

もう一人の先生は外国人介護員について特に話すことはなかったが 失業者に仕事を与えるために介護の仕事が選ばれたことには いかに政府が介護という仕事を甘くみているかということで
これでは介護全体のレベルアップはのぞめないという話でまとまった。

介護の現場は「ありがとう」をたくさん言ってもらえるところでもあり とてもやりがいのある仕事だと思う。

一方 先日 短期アルバイトに行ったときのことだ。いかにもフリーターの人は勿論、学生さん風の人、挨拶をしても恥ずかしそうに下を向いてとても初々しい人18歳ぐらいに見える30歳の女性と様々なフリーターがいた。ほぼ共通して言えるのは 責任のあることを極端に嫌う。責任のない仕事がしたいから 長期のアルバイトや正社員にはなりたくないのだと言っている人が多かったこと。

今 話題になっている失業者はフリーターの人が多いと思われるが もし 責任のあることを極端に嫌うフリーターの人たちが介護の現場に入ったら かなり混乱するだろう。介護は人の命を預かる仕事でもあり、責任がついてまわる仕事だから。

「気がついたら転んでいました」「ベッドから落ちてました」「知らないうちにどこかに行っちゃいました」・・・なーんてことはないかしら。危機管理の出来る人でないと対処も出来ないだろう。
そもそも 危機管理が出来ていれば こういう日が来るのも予想できだわけで 色々な意味で根本的に難しいのではないだろうか。
もしこれが実現したら 介護施設に預けるのも心配になります。